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2017年1月27日 (金)

川越広済寺の支障木伐採&剪定(第十日)

社叢形成の整枝剪定の大詰め段階。 

 
 朝一番で強剪定を施した樹木の行く末の姿いくつかを写真に収めてから現場へ向かった。 
 目的は施主広済寺様に私の意図するところを順序ただしく裏付けをもって説明できるようにしたいと言うことだった。
 
 木が太陽の光から生み出す全エネルギーの1/3は根系の維持再生に使われていることが分かっているのだが、強剪定を行った場合、劇的に葉量が減少してしまうので、肝心の根系の維持ができなくなり衰退した根が死にそこから菌類の侵入も容易になってしまう。
 
 更には強剪定の結果、梢先端で生成される植物ホルモン(確かサイトカイニンt)によって抑制されていた側芽の成長が解放され、スプラウトと呼ばれる細かい大量の枝が成長を始める。
 
 
P1250300
 
 
 本来、光を得るために高い位置に葉を持とうとする植物の生き残り戦略の基本がこの辺り、つまり、梢端にエネルギーを集中して秩序ある成長を行うことで芯の通った幹枝を形成し樹形を保つメカニズムがある。
 強剪定を行った場合、抑制の秩序を失うことになった樹木はあらゆる可能性を試みるべく写真のようなスプラウトを発生させて生き残ろうとする。
 
 
 
P1250301  
 
 その結果生まれる枝は樹木の表皮に張り付いただけの芯の通らない枝ばかりとなり、大量の葉を生成して一見活力あふれるように見える時期があっても 殆どの枝は整理され落ち枝となってゆくことになる。
 
 欧米では古くから、強剪定を戒める教育が行き届いているようだが、手入れの適期を失ってしまった樹木の場合、本来根本から伐りとって次の世代に植え直すべきといわれても簡単には対応しかねる愛着なり事情なりがあるものだ。
 
 人間関係をふくめた周囲環境との調和をみて行う強剪定では、だから、梢端から発生する側芽抑制ホルモンを完全にうしなってしまうことのないよう、力のある枝を残して糖の流れを勘案した切除を行う。
 
その意図への理解を得るよう、写真に収めたのが上の2枚の写真だった。
 
 
 
つまり、好ましい方向に向いて育っている力のある枝を残して、近隣に迷惑となっている危険な枝条を安全に切りとってゆく作業が剪定。
 
 
Day10_1
 
そういう施業をおこなって樹勢を整え回復を待ってから、自然樹形への誘導を行うのが 単にTOPカットはイケナイという原理主義的な主張とは一線を画した答えかたの1つだろうと思う。
 
 
Day10_3
 

ハスク576xpの28インチバーで切り取った墓地中央のムクノキの根株。
 
Day10_4  
 
 最後のケヤキの剪定作業も順調に続いているが、地上はかなり忙しい。
 
Day10_5
 
 
 きれいに揃え直して搬出のワイヤー架けなどに集中、あまり見学時間の余裕を持てないのが辛いところだった。
 
Day10_7_2
 
 
 

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コメント

理研の広報HPに以下の記述があった。

【 CKはよく似た構造を持つ複数の化合物の総称で、細胞分裂の促進や老化の抑制、側芽の成長促進などに関与している。また茎や葉の成長を促進し、根の成長を阻害する性質を利用して、植物の無菌培養の制御物質として使用されている。 】

http://www.riken.jp/pr/press/2011/20110704_3/

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