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15年も前の事など

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2011年2月18日 (金)

2月16日水曜

 午前中はいつもの里山定期清掃。 実際、まだ雪に覆われた雑木林は普段よりよほど綺麗で静かだった。
 午後、川越緑のサポーターさんからの依頼で、雑木林でのチェンソー取り扱いについて講習行った。  実施にあたっては木びちっこの会の宮澤さんの補助をいただいた。
 講習用に資料を作成し配布し、1時間半ほどの実習をデモ。
 危険域の判定方法やバーバーズチェア現象に対応した追いツルでの伐採をデモして好評をいただいた。
 資料はなるべく簡易なものとして実際に体で感じてもらえるよう工夫した。
 捨ててしまうのも惜しいので以下に遺しておき、後日更なる充実を図ることにする。

里山保全作業での支障木処理について 

作業実施にあたって心掛けたいチェックリスト

 1 救急用品

 血止め  包帯  電話連絡先票 アイボン(の蓋)+水(洗眼用)

 2 補修用品

 プラグレンチ 丸ヤスリ バイス  マイナスドライバー

 3 安全用品

 チャップス   ヘルメット ゴーグル   イアマフ

 手袋   安全靴 ホイッスル(立ち入り禁止テープ)

 4 伐採用品

 チェンソー  (チェンブレーキ装備のものに限る)+ 手鋸

 クサビ    (現場で作る場合もあり)

 スローバッグ・ライン

 ロープ   (クレモナ3つ打ちはナチュラルクロッチング使用可)

 カラビナ・シャックル、 プルーシック(可動結合点)

 木回し ローププラー(チルホール)スリングなど

 5 健康管理

 弁当  飲用水(スポーツドリンク)夜のコムラガエリは昼の給水・塩分補給不足

 保険証

支障木の判断 参考資料紹介

 (アレックス・シャイゴCODIT論の前段まで)
マテック博士のフィールドガイド 樹木の危険度診断入門 .街路樹診断協会

クラウスマテック  樹木のボディランゲージ入門 街路樹診断協会

図解  樹木の診断と手当て 農文協 

Best Management Practices TREE PRUNING  ISA

Best Management Practices UTILITY PRUNING OF TREES ISA 

ANSI A300 -2008 Pruning  STANDARD PRACTICES ANSI


安全基準参考資料

For Arboricultural Operations-
ANSI Z133.1-2006 Safty Requirements  ANSI : 日本のJS(JIS)相当
里山の雑木林保全作業 安全の基本

木びちっこの会 成瀬吉明 2011215

最初の約束

 自分がここに居ること、これから何をしようとしているのか、を周囲に知らせることから始めましょう。 赤、オレンジ、青など 自然界で目立つ色の服装をこころがけましょう。

 1 エンジンはその都度止める 移動するときは無条件にエンジン停止 できればカバーする

 2 チェンブレーキを頻繁にかけるクセをつける 始動、停止

 3 玉切の足位置、木を中にチェンソーが体と反対側にあるときだけ移動可

 4 周囲の音をよく聴く

 5 漫然とエンジンを回しておかない。
チェンソーはガソリン切れ直前に高回転となって予期せずチェン駆動がおきる事があります。

伐採
参考文献 To fell a tree (Jeff Jepson)
  The fundamentals of General tree work(G.F.Beranek)
 
チェーンソーパーフェクトマニュアル(地球丸)

 伐木造材のチェーンソーワーク(全林協)

 1 伐る理由 状況:墓地、通路、住宅、電線、切り株、枯損木、ツタ などの確認

 2 伐倒方向に無理は無いか 地球との喧嘩にならないか(特伐は用具依存)

 3 木は健康か(ツルが利くかどうかの判断 腐れの入り方)
 
必要に応じてツル補強 :サイドロープ

 万一に備えるという思考:ヒカエロープ

 重力への補正     :牽引(Tag)ロープ 3倍力システム

 4 危険(退避)距離の見積方法 45度迎角簡易法

 雑木での危険見積:高さに加え傾きの補正(ガンニング)伐倒経路の確認

 5 受け口の意味  割り箸の紙袋を折って畳んでみればわかる

6 受け口を切る手順 ホイッスルなどで周囲に予告してから開始
鋸とナタの時代:水平を切ってから斜めを入れる

 水平が狂うとナニが起きるか。 割り箸の紙袋を畳んでみればよい。

 チェンソーでは:斜めを先に入れ立ち位置で視認窓をあけてから横を切る

     水平であることそれ自体にそれほど意味はない。

ツルを最後まで有効に使うためにはオープンフェースに切る。

[水平]の意味をしっかり理解しよう。

受け口の「水平」面はツルを「引き抜く」力を生じる。

 7 倒れる木だけが唯一の危険の原因ではない

巻き添えになる木から発生する危険も予測する。

木は 飛ぶ。 跳ねる。 裂ける。 折れる。 架かる。

架かった大枝:後家作り(ウイドウ・メーカー)予知できない危険障害物となる

 8 追い口切り

開始時点で必ずホイッスルなどで周囲に警告すること。
周囲では御喋り停止し注目するか、無関係な遠方へ退避する
 
太い木では常に芯切りを行う

極端に傾いた重い木、牽引を掛け過ぎた太い木は追いツルで倒す
 バーバーズ・チェア(裂倒)への対策となる

木が倒れたい時に木の勝手で倒れる  のではなく
(安全を確認した)倒したいタイミングで 「倒す」

 細い木では裂け防止のロープを巻きつけてから切る

   追い口はレベルで切るほうがツル精度が向上する。

   (昔は段差をつけたが、繊維ハガレがもたらす効果はかなり心理的と言える)

 ツル幅をテーパー状につくって伐倒方向を変えるという技術は、物理よりも

幸運に支えられている。 

 牽引アンカー直曳きはなるべく避けたい。 適正な距離を確保する。
必要に応じて自律バランスアンカーなども利用する。(フレンチボーリン応用)

 

 架かり木始末の基本

1 まわす(予め回し易い位置に架かるように倒す)

  回しやすいようにツルを切る(倒してからツルを加工する)

2 曳く 頭(先)を引く・元を引く、横に引く

     元にトンネルを開け枝レールを敷き両サイドを斬り欠いて滑らせる

 3 元玉を落とす 基本的には禁止事項。
 
 何故禁止か:順次立ち姿勢になり予測不能な倒れ方に至る。

 4 登って下ろす 状況に依るが基本的には避ける。

 風倒木始末の基本

 1 地面に着いている枝先を、樹幹の回転を予測しながら切り払う

 2 地面からの応力を払い終わったあとで幹を倒す

 3 根コケをおこしている木の場合

 起き戻るケース/倒れるケース 途中のノコ道の閉まり方で判断する。

 ツルは じっくり観察し 斬りいそがない ことが大切。


架かり枝を始末するときは: 基本的にスローバッグ+スローラインをセットしロープに置

き換えてから3倍力などのシステムを組んで牽引して落とす。
無理をせず、危険表示をしておくだけでも意味があるでしょう。

尚、使用するロープは破断強度の1/6以下の荷重で使います。
(クレモナ12mmは1.2t→ 荷重120kG~200kGまで)

直接に人間の安全にかかわる用途では破断強度の1/10以下の荷重でつかいましょう。
ロープワークには際限がありませんが

 1* クローブヒッチ (徳利結び)

 2* ボーリン (もやい結び)

3  フレンチボーリン (荷重自動均等化アンカー)

 4* プルーシック (双方向可動結節)

 5  フレンチプルーシック (単方向可動結節)

 6* アルペンバタフライ  (中間固定結節 )

 7* ダブルエイト (2重八の字結び)

 8  ブレークスヒッチ (握り締め結び)

 9  アンカーヒッチ (碇結び)

10  カウヒッチ/ティンバーヒッチ (アンカー・スリングの基本)

*印のあたりを覚えればツリークライミング他、色々な展開応用が利きます。

更に詳しく知りたい方は ON ROPEPadget and Smith)、The tree climbers companion (Jeff Jepson) などを参照してください。

 

入山にあたって

 基本的に所有者の居ない土地は日本には無いわけです。
地権者さんの許可があってはじめてヤマに入らせていただいている事を意識しましょう。

団体活動での入山では林床の踏み荒らしの程度も管理可能ですが、個人レベルでの勝手気侭な林床散策を放置すると裸地化を招くだけのことになります。 個人でヤマに入ることは出来るだけ控え、歩くときは少なくとも踏み痕などでなく、ちゃんとした人の「道」を歩くようにしたいものですし、見知らぬ人とでも出会いでは挨拶を交わしたいものだと思います。

 

 


補記: 樹種別生木の重量  出典:リギング計算ソフト)
直径30cm 1m長の短コロの場合

Cedar  35 kG

Spruce スプルース 35 kG

Pine  44 kG

Fir 樅(モミ) 44 kG

Willow 楊(ヤナギ) 50 kG

Gum ユーカリ 51 kG

Cherry サクラ 53 kG

Poplar ポプラ 55 kG

Ash トネリコ 57 kG

Beech ブナ 61 kG

Elm 欅・楡 61 kG

Apple アップル 62 kG

Maple  63 kG

Birch  65 kG

Walnut クルミ 66 kG

Magnolia 木蓮 67 kG

WhiteOak 楢・樫 70 kG

Persimmon 柿(*) 71 kG

Oak 楢・樫 86 kG

 

ヒノキcypressのデータは未登録ですが:24cm径全木で250kGという計測例があるそうです。 杉と松の中間あたりの重量を目安に考えてよいように思います。 
パーシモンは日本の柿とは違うようです。

 

杉・ヒノキについて全木重量を調べたデータが下記にありました。 もしこれを信用すると

http://www.eonet.ne.jp/~forest-energy/GREEN%20ENERGY%20FILE/TableofTreeWeight.htm

胸高直径30cmの全木重量 (多少疑問がありますが あくまで目安として)
 杉 668kG  乾燥時 289kG
 ヒノキ 392kG  乾燥時 278kG

 カラマツ 760kG  乾燥時 408kG

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コメント

始めまして
何時も興味深い情報を公開して頂きありがとうございます。特に特伐関係は色々と勉強になってます。今回の内容についても、とても良くまとめられていて素晴らしい資料ですね。

さて、一般ロープ・補助ロープにはクレモナ(ビニロン)の3打ちロープをよく使ってますよね。私もそうしてます。使い勝手が良いですし、ロープと言えば「クレモナ」でしたから。
最近、3打ちロープについて、スパンエステルロープはどうかな、と思っています。
で、ネットで色々徘徊して見てみましたが、ロープ関係は品質や性能がハッキリしなかったりと難儀します。
今の所、下記の物が良いなと感じています。製品性能は良さそうだし、東京製鋼繊維製だし、強度も表記されてるし、それに安価だし。
ロープは使ってみないと分からないのに、私もまだ使った実績が無いのに紹介の様になってしまい何ですが・・・。次回、3打ちロープ入手時には買ってみようかなと思ってます。

サワセン(澤村船具店)、老舗の様です。
ここのスパンエステルロープは、通常品より1.25倍強い様です。
また、スパンエステルではなく、ポリエステル長繊維ロープの方は、SamsonのTree Masterに匹敵する強度みたい。これならリギングにも使えるかも。

Sさん、ランバージャックさんのコメント欄で幾度か間接対話をしてきましたけれど、こっちでは初めましてですね よろしくです。
 基本的に3つ打ちなどのロープはナチュラルクロッチングで利用できるので、それほど大したことの無い荷重用途では私も多用しています。
無論、クレモナもネクタイに折り返してつかえばそこそこ利用して問題ない訳ですし。

ご紹介の件ですが、私が物品を購入したことのある船具屋さんは http://senguya.wd.shopserve.jp/ とか http://www.kai-you.com/ 海遊社さんあたりです。
 選択の基準はクレジット通販で安い(fish)ってことだけだったりします coldsweats01
 ツリーマスターは頼り甲斐のあるロープですが、使い勝手として通常のknotを結ぶのにはあまり快適でないって感じですね。
 本格的なリギングであればステーブルブレードとかアムスチールに意識がいってしまうんですよね・・・ やっぱし自分で確認した実績への信頼感っていうか安心感がモノを言うみたいです。

月光仮免さん、返信ありがとうございます。
Tree Masterに対する生の意見、ありがたいです。
購入店の紹介もありがとうございます。次回の参考にさせてもらいますね。
これからも宜しくお願いします。

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