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15年も前の事など

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2008年4月17日 (木)

ヤマに置いて来た道具・・・

って、要するに昨年冬の説明場に置き忘れ、冬期閉山で探しにいけなくなっていた・・・ という情けない事情のあった道具。
 15日に餐場さんの運転で安曇野へスクール直前の諸事項確認目的で訪問したとき、行きがけに長峰山へ回っていただき、無事に木の根元の枯葉の下に見つけることができた。

モノはポートアラップ。 外人さん流の発音だとポータラップ。 なんのこっちゃ?という向きに手短に説明しようとすると・・・ あー・・・ うー・・ どーしても短くなんなひ(涙)

基本的に、ヤマでロープを使って重量物を吊り降ろすとき、その降下速度やら停止やらを操作する原理は摩擦(フリクション)ってことになるんだけれ ど、通常は手近な木の幹にロープを巻きつけて荷重先端(ワーキングエンド)の様子をみながら手元のロープ端(ランニングエンド)にかけるテンションで吊り 下ろしの手加減をする。
 これが実は結構経験を必要とする部分があって、樹種によって大きく異なる幹肌の摩擦効果と荷重やロープの質との関係で色々と迷ったりする事が多い。
 0020_2   

 

 でっ

ようやくポータラップの出番ってことになるんだけど、これは金属の筒に奇妙な金具を熔接したもので、これを樹の根元にフーピーとかルーピーとか呼ばれるアンカー用に特化したロープ環をつかって固定し、吊り下げ用ロープをこの金属の筒に巻きつけ、安定に発生する摩擦を利用しようという道具。

 実物はこんな感じ。 フーピー/ルーピーは下の緑色のロープのように樹の根元に巻き結びで安定につないでおく。

荷重は上の赤白黒ダンダラ模様のロープの上の先っちょでシャックルなどを介して吊り下がる。  逆に重量物を吊り上げる場合にも、これを安全用具として利用することがある。
 荷重用のロープの上方とポータラップとの間に人間の力を倍力化する複合滑車をセットし、滑車の効果を使って荷重ロープを引き下ろしては、その結果で緩んだ分をこのポータに引き巻きつけ吸収させ、不測のイザという事態での落下事故に備えながら、重量物を吊り上げるってわけ。
 上の説明で「滑車をセット」するって書いたけど、これは6コイルプルーシック(ジックと呼ぶ人もいるけれど、私はDVDの中の説明のとおりシックと言ってる。 同じことなので余り気にしないけど)を荷重用ロープに巻いてカラビナなどで滑車を繋ぐことを意味する。

 まあ、ほかにも色んなやり方がある訳だけれど、ポータラップが全荷重を引き受けたときには上の説明のプルーシック結節が簡単に移動できるようになるので、滑車荷重を緩め結合点を移動してどんどん牽引長を継ぎ足すことができる点が実に便利。
 だから、ポータと滑車とプルーシックはいつも組み合わせて使うことになる。

あ、この図解をしたやつ、今年の初めにこのブログにUPしてあったの、忘れてた・・・

 まぁったく毎度の老人呆けで ここまで判りにくい説明を苦労して読んでくださった皆様(←そんな人居るのかどうか ^^? )しゅまんこってす。

ヤマに置いて来た期間、ずっと昔ながらの樹の幹摩擦を使って居た訳で、そういう意味では不便な作業を続けてきたってことになる。

それにしても長峰山。
 枯葉の下に、よくぞこのポータを残しておいてくれました~♪
  ほとんど諦めかけていたんだけれど、ありがとう!
    つぎ込んだ年金がちょっとだけ、戻ってきた(笑)

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樹に登る」カテゴリの記事

コメント

 はじめまして、木挽屋さんのブログを楽しく拝読させていただいております。「ポータラップ」でサーチしていたところ木挽屋さんのブログにたどりつきました。

 私も実はTCJのツリークライマーです。本業は山中湖でモンテラックというペンションをやっています。モンテラック(Mont et Lac)はフランス語でMont=山(富士山) et=と Lac=湖(山中湖)という意味です。
 20年前にオープンした当初は2階からでも富士山と湖がよく見えた(モンテラックのセールスポイント)のですが、現在は残念ながら木があまりに大きくなりすぎてしまい3階でも富士山と山中湖をセットでみることができなくなってしまいました。(落葉すると枝越しに湖が見えます)

http://www.mountfuji.jp/sanroku/i/080807_02.jpg
今日午前中の画像ですが、富士山は積乱雲に隠れて見えません。木の枝の葉っぱで湖が隠れてしまっています。
茶色の屋根とおなじ高さまで剪定したいと考えています。

 そこで、この木を何とか剪定したい思っていたところ昨年の1月に読売新聞の日曜版にジョンさんのTCJの活動を知りさっそくベーシック(今年4月、ツリークライマー)を受講しました。これで木によじ登り木を切ろうと思ったのですが、しかし剪定はそんなに甘くはないとおもいしらされました。特に屋根にオーバーハングしている枝もあり困り果てました。

 しかし何とかしたいとおもい、ネットでいろいろ探していたところ、業務としての高所作業者向けロープアクセスの講習会を見つけて受講してみました。ここでなにかヒントがあるのではないかと、、、

 すこしヒントにはなりましたが、それよりもたまたまTCJのインストラクターの森田さんと知り合になれたことが大きかったです。
http://www.treeclimbingjapan.org/instructor.html#024

 7月はじめに森田さんのリギング剪定の現場があって、見学させていただきました。見学して感じたことは、「これは道具がないと始まらない」、しかしTCJのショップではアーボリスト用の道具は売り切れが多いし、困っていたところ木挽屋さんのブログにたどり着きました。

 木挽屋さんのブログを読み進むウチに、その内容の濃さには正直驚きました。さらに私が欲しいと思っていた情報がとにかく盛りだくさんで、敬服しまたビックリしました。
(Arbor Master Training Series IVをWesSpurにさっそくオーダーしました)

 そこで初対面(?)で図々しいお願いとは重々承知しておりますが、差し支えがなければ、木挽屋さんの「リギング剪定」の予定がございましたらぜひ見学させていただきたいのですが、いかがでしょうか?

 8月は本業が忙しくて身動きがとれませんが9月にはいりますとだんだんと手が空いてきます。9月以降の予定などございましたら、ぜひご検討いただきたくお願い申し上げます。

モンテラックのウェブサイト
http://www.mountfuji.jp/
「山麓の日々」
http://montelac.typepad.jp/

はんくまさん、初めまして。 早速ですが、貴ブログを覗き勝手なレスをあげさせていただきました。
http://montelac.typepad.jp/blog/2008/07/post-987c.html
 なんせ深夜に目覚めるとやることが他にないもんで(笑)

 貴ブログへのコメントにも書きましたように、切り下ろす枝がどのように振れるかを想像して自分の立ち位置を決定する過程が、実は一番楽しい作業だったりします。
 思い通りに行くのが普通になってくると、まだツリークライミングを知る前に感嘆して見学していた樵の技がなんとも危なげに見えてきてしまうのが寂しいところです。
 ツリークライミングギアとして樹にギャフを突き立てるスパーにある種の心理的な抵抗感を覚えてきたりしまして、だんだん生意気になってきてしまいgawk 我乍らこまったもんです・・・

 枝下ろしの樹種にもよりますが、 ツタの絡まったような落葉松ではDRTの設定自体が難しいのでSRTを2つ併用した登高がお勧めです。 コナラであれば枝がかなり頼りになるのでテクニックは何を使っても大丈夫かと思います。
 用具の中で案外と手に入りにくかったのが30mのクレモナでした。 できればカラー分けした12ストランド1/2径のロープを複数使えると混乱も少なく楽な作業ができます。 今私が計画しているのはアムスチールという水に浮く素材です。 200フィート1/2インチで結構な車が吊り下げられる定格になってますけど、ちょっとお値段が良すぎてこまっちまふ(笑)
 針葉樹や徒長したケヤキなどでは大枝を下ろした最後の段階で、幹自体を刻んで下ろす作業が付随することがあると思います。
 この段階で切り落とす短コロの静荷重が吊り点でみれば枝自体の重さの2倍になっている訳です。 
 実際におきることはもっと激しくて、切り落とし数メートルのダイナミックロード衝撃がアーボリストの3重の安全索設定を必然化しているような訳です。
 色々と計算できる所を計算した上で、実際に登高し、目的のスポットから周囲を観察して作業の修正や撤退判断をすることもあります。
 リギングではいつも、中学生のころの期末テストを受けるようなスリルが味わえます。 無論、100点満点を取れるという愉しみがあってのことですがwink
 いつかご一緒に樹冠で遊べると楽しいですね。 よろしくお願いします。

木挽屋さん、こんにちは
山中湖はいよいよお盆で騒がしくなって参りました。

たいへん参考になるコメントをいただき感謝です。
計算し尽くされた木挽屋さんの「リギング剪定」の技と情報には本当に敬服いたしました。

これから、僕も「リギング」の勉強をはじめたいと思いますが、参考資料などご教示いただければさいわいです。

また、差し支えございませんでしたらメールをいただけないでしょうか?
http://www.mountfuji.jp/postmail.html
こちらから送っていただければさいわいです。

はんくまさん、私のPC環境設定では IE と Office とのトラブル(mailto: マクロを使うとPCフリーズという事になる)場合が多いのでメールはNiftyのサーバーに直接アクセスして行うようにしています。
 んなわけで、メールを使う場合には
  → pabllo@nifty.com
  までお願いするようにしています。 そこんとこ、よろしくです。

 リギングの基本は玉掛け講習で色々教わると効率的なんぢゃないかと思います。 まあ、クレーン&鋼索の世界の話がほとんどなんで直接的な話題にはなりませんが根幹の部分では似たようなものですから。

これまで私が参考にしてきたテキストは

1 ON ROPE (Book)
2 Arborist Equipment (Book)
3 Tree climbers' guide (Book)
4 The tree climber's companion (Book)
5 Basic training for tree climbers (workbook & DVD)
6 -making your own- Eye Splices : Brion Toss (DVD)
7 The Art and Science of Practical Rigging (workbook & DVD)

などです。 テキストはテキトウに読んでDVDを繰り返しチェックしてきました。 このブログでもこれまでに幾度か触れてきたような記憶がありますが、お役に立てるものかどうか確信を持っている訳ではありません。
 最後の 7 はすでにはんくまさんが手配された内容のものですが、印刷されたテキスト内容より遥かに濃い内容のDVDがお勧めです。
 たしかに仰るとおり、リギングってのは奥が深そうな感じがしますね。  とにかく、一切の「ちょっと」や「待って」が利かない世界ですし。

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