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2007年6月 8日 (金)

ゲラゲラ こげら

借用しているヤマのチェンソー彫刻作業場の、車を停める場所のちょうど真上に 分かれ幹を腐らせたエゴの木が立っている。  毎回、車を停めるのに少し邪魔になるかな?と感じる場所に生えている木だ。
 この木の 腐ってしまった幹の先端に、おおよそ500円玉くらいの大きさの穴がいくつか開いていて、チェンソー作業の手を休めて見上げたとき、小さな白黒横縞模様のコゲラがその穴の中から何かを聞き取ろうとしているかのような姿に気がつくことがある。
 先日のヤマ遊びでは、どういうわけかチェンソー彫刻に気が乗らず、そんなコゲラの姿を見上げて無為の時間を楽しむうちに、ふと気がついたらいつの間にか昼を迎えていたことに驚いてしまった。

 幾人もの地主さんが代々受けついできたこのヤマには、樹齢60年を超えて寿命の尽きてしまったようなコナラやヤマザクラも少なくない。
 数年前まで立派に枝を張っていたコナラが、ふと気がつくと、あのコゲラが頻繁に通う樹となってしまっている。  特にこの季節に、大きく枝を張ったコナラが一枚も葉をつけることなく、あたかも仁王立ちしたまま絶命した物語の鬼の姿のようにそびえたっている姿には、ある種の畏怖の念を覚えることもある。
Dscf0011_2

 余り風を感じるほどでもないのに、このコナラの幹の先端が大きく揺らぐように見えてきたので、そろそろ中折れして倒れる時期が近づいていることが判る。
 目通りで40cmに少し欠ける程度の樹だが、普通にみる立ち枯れコナラというのは根元付近に案外にしっかりした芯を保持しているものだ。

 しかし、地上4m程度から上は、腐った樹皮の中を通って色々な虫が穴を開けたり、それを狙ったコゲラやアオゲラが大きな穴をいくつも開けて樹全体としてはすっかりボロボロになってしまっている。

Dscf0012_7  よく自然観察のコースで教わることだが、こうしたボロボロの樹をそのまま保存してコゲラの餌場としておくという考え方がある。
 人が入り込むことのない奥山であれば、それも1つの選択肢だろうが、このヤマはまるで銀座のように散歩人がゾロゾロ入り込むヤマでもある。
 見かけが太い木だから、まだまだ倒れることはないだろう などと面倒事を先のばしに誤魔化しているうちに、いく本もの風倒木が発生し、それらの木に架かられてまだ無傷だった周辺の木に大きな枝折れがおきてしまった事例も、今年だけで5本を越えている。 あまり無責任な自然礼賛ってのはどうにも私の趣味ぢゃぁない。
 一見同じように見える朽木であっても、その芯の腐れ具合は叩いて音を聞くだけで推定可能なものばかりとは言えない。

この2本のコナラと、隣接する2本の赤松を伐倒し、その切り口を記録に残しておいた。

Dscf0022 Dscf0035_1

どの方向に倒しても必ずかかり木になるという条件に満たされているのが里山というものだ。 重機導入や車両牽引という手段での林床蹂躪を忌避するのであれば元玉落しなどの禁じ手が避け得ない必須手段となる。 ま、金が唸るほど余っているならヘリコプターを使うって手も、もしかしたらあるかもしんないが。

 つまらぬ言い訳はさておき、時間能率に追われるプロでない身として、安全を確保しながら丁寧に時間をかけ、すべてチル架けの保険を忘れずに穏やかな里山の景色の復活を企てる。

Dscf0030_2
 後片付けには少し時間猶予を貰いたいと地主さんに申し入れ、あらかじめ了解を得てはおいたのだが、幾人かの農家の奥さんたちが毎朝夕に年老いた犬との散歩を楽しむ森の小径上に横倒しになったコナラや赤松の太い木はそのままにしてはおかれない。
 できる範囲でせっせと玉切りして径をあけるようにはしておいた。

 それにしても、エンジン音の響くチェンソー作業場の上でせっせと朽木に穴を開けているコゲラの度胸には感心する。

 もしかしたらこのコゲラも、ヒーヨヒーヨと啼く優雅で大きなアオゲラも、先日伐倒した赤松やコナラを餌場にしていたのかも知れない。  だが、このヤマにはまだ100本に近い朽木が立っている。 あぶないことこの上ないのだが、こちらも時間・体力にそんなに余裕があってヤマ作業をしているという訳ではない。 日曜夜にツリークライミング上級講習から無事に帰ったら、来週あたりには伐倒した朽木の整理をして、また残った危険木を順次倒してゆくつもり。
 そうするうちに、確かにコゲラの餌場が少しは減るかも知れない。  しかし、このヤマの木をすべて鳥たちの餌場だと勘違いしているような大人がそんなに多いという訳でもあるまい。 伐った木は不法投棄車両が進入してくる経路に引き出して侵入防止柵(?)にする予定。
 まあ、頭の中で勝手な計画は立てるものの、明日からの講習で教わるSRT技術が本当に針葉樹に対して有効ならば、帰ってきた後はIさんのヤマの杉檜の8m枝打ちに時間をとられることになるかもしんない。
 そうなったら、計画と異なり、このコゲラの食卓には余り影響が出ない事になるかもしんない。
 あ、向こうの木でまた つつましく食卓(テーブル)を啄(つつ)く音がする。  カタカタカタ、げらげらげら。 

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